人の育て方がわからない
部下がなかなかいう事を聞いてくれない
何回言っても成長が見られない
そんな悩み解決します
人材育成は多くの業界で必須です。会社は個人ではなく組織で動いているので、どうしても人の力が必要です。その結果部下にどれだけ早く、そしてどれだけ成長してもらえるかが、その企業の業績に大きく関わってきます。会社で言えば会社の利益ですが、飲食店のような店舗では1店舗で一つの組織として成り立ちます。今回は私の経験に基づいて人材育成の具体的な手法を、飲食店店長の視点で解説していきたいと思います。
この記事の根拠
下記は私の経歴です。この経験を元に解説させていただきます
- 19歳から店長経験 20年間の飲食店店長・エリアマネージャーの経験
- 会社で自己啓発の活動を毎月行っている
- 年収800万円以上稼いでいる
- 年間売上1億円以上の店舗で人員不足で困らないスケジュール作成に安定的に成功
- 時間帯別売上昼部門日本一を獲得 売上全国1000店舗以上ある中で常にトップ10以内
全ては店長の責任
中堅キャストさんは、ある程度仕事を任せられるので気にかける必要がなくなってきます。その結果、脱新人さんを達成したキャストさんは、つい放置気味になってしまいます。
そして、放置されたキャストさんは下記の項目の誘惑に負け、様々な方向へ落ちていってしまいます。もちろん落ちずに自立し、成長していくキャスさんもいますが、出来ればみんなに成長して欲しいですよね。
まず下記の状態になってしまう原因は、
ズバリ「全て店長がキャストさんに関心がないことが要因です」
そこを一つずつ紐解いていこうと思います。
中堅キャストさんの定義
中堅キャストさんの定義は私の中では入社後1ヶ月〜のキャストさんにしています。「早くない?」と思うかもしれませんが、労働時間にもよりますが、早いキャストさんは1ヶ月で、おおよその作業をこなし、慣れてきます。
そして学生キャストさんの時間には限りがあり、ほとんどが3年以内に卒業していきます。3年生だからリーダー(時間帯責任者)ですね、というルールはないです。1年生でも2年生でも有能なキャストさんがリーダーを勤めればいいと思っています。現に私が、19歳でも店長やっているくらいですから。
仕事に慣れてきて手を抜くようになってくる
新人さんの頃は緊張感もあり、少しでも仕事を覚えようと一生懸命です。しかし慣れてきてある程度仕事ができるようになってくると、一生懸命やらなくてもこなせるようになってきます。
職場の雰囲気にも慣れ、気持ち的には楽になってきます。先輩から与えられた仕事を今までひたすらこなしてきているので、自発的にどこまで手を出していいのかわかりません。
やる気はあるけど「下手に手を出すと」迷惑がかかるかもしれない、と思うのは普通です。そうなると必然的に今まで教わったことだけやるようになっていきます。
そして、よくやってしまうのが、そんな中で半年くらい経ち、「え?なんでこれが出来ないの?」とちゃんと教育の機会もなかったのにも関わらずいきなり叱ってしまうことです。
叱られた本人からすれば「教わっていないのに叱られる意味がわからない」と思い、本来は改善したくて叱ったことも、逆に信頼を失ってしまうことになります
解決策
定期的に教育した作業内容をチェックし精度をあげる
新人さんであれば週に1回のチェックが必要ですが、中堅キャストさんであれば月に1度で十分です。
チェック内容は
現状やれる仕事の精度を確認
↓
目指して欲しいレベルを明確にする(期待を込めて)
↓
その上で今の課題を与える
↓
来月またフィードバックをする。
これでいいと思います。今までやれていた仕事でも精度をあげ、こだわりを持って仕事ができるようになる事で、仕事のやりがいに気づいたり、職場に愛着も湧いてきます。
成長が止まる
②の延長で、一通り仕事ができるようになると、キャストさんは自分の居心地がいい作業やポジションに落ち着いていき、成長はそのうち止まりがちです。居心地がいいポジションにいるのは適材適所もあり、部分的なスキル向上も期待できるので、そういう面では良いのですが、長期的な目線で見ると、モチベーションは下がっていきます。目標を持ちにくいからです。
解決策
具体的に高い目標を与える
それぞれの能力に合わせて今できていない、少し高い目標を与えることで、能力を引き出します。目標を与える際のコツですが、
- 学生キャストさんは早々と後輩の教育を視野に入れてもらう
- 目標を無理やり押し付けないこと
- 「えーそんなことできないです」と言われた後「キミなら十分にやれる力はある」と笑顔で伝えること
- 断られても笑顔で「じゃあやれなくても良いから、意識して過ごしてみようと」そのキャストさんの意志を尊重し、理解してあげること
- 一度断られても、間をおいてまた与えてみること
- 「期待している、頼りにしている」という気持ちで言葉をかけること
人を変えるというより、導いてあげるという感じです。普段から信頼関係を築いていると。そういった言葉をかけた時の効果は大きいですね。
天狗になったり、素が出てきて感じが悪くなる
中堅アルバイトさんは作業レベルが上がり自信がついてきます。私の経験上覚えが早いキャストさんほど天狗になりやすい傾向があります。
そういうキャストさんは自分の作業にはこだわりを持って取り組んでいるためプライドを持っていて、周りの人よりも優れた部分があり、「なんでそれくらいできないの」という感情を持つようになってきます。
しかし一部の作業に特化しこだわってはいますが、人間関係や、自分のあり方、挨拶や返事、笑顔、などがおろそかになりがちです。先輩がいるうちは良いですが、このまま学生キャストさんのトップになってしまうとなかなか大変です。
解決策
課題を明確に伝えてあげる
「今のままではダメだよ」とストレートに伝えてあげることが大切です。そして大抵100回伝える覚悟が必要です。
作業を教育することは簡単ですが、人間性の教育には時間がかかります。人それぞれ育った環境や価値観が違うからです。
だからこそストレートにちゃんと向き合ってあげることが大切ですし、それが一番ひびきます。なかなか社会に出て家族以外にこういうことを言われる機会は少ないです。愛情を持って接することが大切ですね。
まとめ
特に学生キャストさんには早い段階で後輩の育成を経験させてあげることが大切だと思っています。
自分だけの作業にフォーカスするのではなく、早く周りの「人」にフォーカスできるようになり、視野を広げてほしいからです。そして早くそれらの分野でゆとりを作り、「お客様の満足度をあげることの豊かさ」につなげていきたいですね。
仕事を辛そうにやっている大人が多いので、現在の若者は、「仕事は大変でつまらないものだ」と思っている人が多いです。本来仕事は楽しいものです。人を喜ばせることの豊かさに早く気づかせてあげましょう。それが、私たち店舗責任者ができる最高の仕事の一つですね